さて、先日思いつきで開講したこの「ゆるっと薬機法講座」ですが、気が向いたので本日は第2回をお届けします。
かなりスローペースの更新ですので、前回の復習から入りましょうか!
サプリメントは医薬品ではなく食品…。
わかるような、わからないような、そんな微妙な感じですよね。
というわけで、今回は医薬品と健康食品の違いについて、より詳しく説明していきたいと思います!
問. 医薬品と健康食品に違いはあるの?
前回、健康食品は医薬品ではないとお伝えしましたが、そもそもこの両者の間に違いはあるのでしょうか?
回答は… もちろん「ある」です。
まあ、ざっくり一言で違いを言うと、前回お伝えした「薬機法の影響下にあるかどうか」なのですが…
医薬品は薬機法の中で、製造・表示・販売・流通・広告などが細かく規制されており、製品の安全性や有効性を検証するための臨床検査や臨床テストが行われています。 また、副作用の心配などのリスクがある医薬品は薬剤師によって管理・処方されており、私たちが安全に利用できるようになっています。
しかし、その一方で健康食品には上記のような定めがありません。 そのため、医薬品と比較したときに参入が容易である健康食品の分野に、薬機法の知識が十分でない事業者が一部で入り込んでしまっているのが現状です。 そういった事業者により、科学的根拠が明確でないものや細胞実験や動物実験のみでヒト試験を行わないまま効果効能をうたう商品が販売されていることもあります。 もちろん、多くの健康食品の会社が清く正しく営業活動をしているのですが、薬機法的に問題がある商品は、一般消費者には区別がつきにくく、自己判断で誰でも買えてしまうのです。
医薬品と健康食品の境界線
では、「医薬品を医薬品とたらしめる要素」や「健康食品を食品とたらしめる要素」は一体なんでしょうか?
それは、いわゆる「46通知」が基準となっています。
46通知は、厚生省(現・厚生労働省)が昭和46年6月1日に発した「無承認無許可医薬品の指導取締りについて」という通知の通称です。
この通知では、次の4つの条件から「医薬品」と「食品」を区別するとしています。
- 成分
「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リスト」(医薬品リスト)に記載された成分は、健康食品での使用が認められていません。 - 効能効果
前回の記事でも書きましたが、健康食品は効能効果を表記することができません。病気の予防や治療は「医薬品」の領域です。 - 形状
成分的には健康食品として全く問題がない場合でも、アンプル錠や舌下錠は医薬品だと誤認させてしまうため、健康食品の形状として認められません。 - 用法用量
医薬品には服用するタイミングや用量が定められていますが健康食品にはそういった表現・記載はできません。
46通知の意義
46通知は、健康食品が医薬品と誤認されないために設けられた基準です。
この記事の中でも書きましたが、様々な基準や検査で管理されている医薬品に対して、健康食品にはそこまでしっかりとした基準がありません。
「健康食品を食べているから医者や薬はいらない!」と誤った判断を消費者にさせないため、適切な治療の機会を失わせないためのこの通知は、私たちの健康を守るために必要なものです。
メーカーや広告に携わる人はもちろん、生活に取り入れる側のユーザーも、医薬品と健康食品の違いは理解しておきたいですね。
では、今回のゆるっと薬機法講座もここまで!
次回からは、46通知の4つの基準についてより詳しく紹介したいと思います!
P.S. 今回はなかなか文章がとっ散らかってしまったので、落ち着いたらリライトしたいですね…(遠い目)
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